ヨーロッパ

マルタ|ウサギの島で、牛肉に巻かれる

レシピ133 ブラジョーリ(Bragioli)

マルタと言えば、地中海の驚くほど透明な海
「バカンス」「リゾート」といった言葉が真っ先に浮かぶ、ハイソなイメージ。

地中海のほぼ中央、イタリアのシチリア島の南約90kmに位置する小さな島国です。
マルタ島・ゴゾ島・コミノ島の3島で構成されており
マルタ島には歴史都市バレッタ、ゴゾ島には世界最古級の巨石神殿ジュガンティーヤ神殿
コミノ島にはマルタで最も透明度が高いブルーラグーンがあり
小さいながらも、それぞれに個性があります。

マルタは、独立するまでイギリスの統治下にあったため
公用語はマルタ語と英語。
アラビア語系のルーツを持つマルタ語と、イギリス由来の英語が並ぶという
地中海らしい文化の混ざり方が面白い国でもあります。

ブラジョーリは、マルタの伝統的な肉料理で
薄切りの牛肉で具材を巻き、煮込んで仕上げるマルタ版ロール肉。


材料(2人分目安)

牛薄切り肉4枚
ゆで卵1/2個
パン粉大さじ3
ベーコン2枚
パセリ大さじ1
ニンニク1かけ
卵1個
赤ワイン100ml
トマトペースト大さじ1
水200ml
塩適量
こしょう適量
オリーブオイル大さじ1
ようじ適量

作り方

① パン粉、刻んだゆで卵とベーコンとパセリ、すりおろしたニンニク、卵(つなぎ用)、塩、こしょうを混ぜる。

② 牛肉を広げ、軽く塩、こしょうをふり、①をのせて巻き、ようじで固定する。

③ フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、巻いた肉を全面こんがり焼く。

④ 赤ワインを加えてアルコールを飛ばし、トマトペーストと水を加え、弱火で15〜20分ほど煮込む。塩、こしょうで味を調える。ようじを外し、ソースをかけたら完成。


マヨなしタルタルソースの牛肉巻き? 
ムニっとした不思議食感。ありそうでない料理だと思いました。
ありなしで言えば、大あり。美味しくいただきました。

マルタ料理は、オリーブ・トマト・ニンニクといった地中海らしい素材を中心に
魚介類も豊富に使われます。そこに、アラブの影響を感じる豆料理やハーブ使い
イギリスっぽいミートパイやプディング類も加わり、独特の食文化を形成しています。

マルタの名物として、ウサギ料理が有名です。
ウサギ料理はマルタだけでなく、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルなど
地中海沿岸の国々でよく食べられています。
日本でも江戸時代から明治初期にかけて食べていたようですが
現代は、”ウサギちゃん”と呼ばれるようにペットとしてのイメージが強く
日常的に食べる文化は、ほとんど残っていません。
ところで、「ちゃん付け」される動物と、されない動物の境目ってどこにあるんでしょうね。
パンダやコアラのような外来の動物には、あまり付けません。
牛・豚・鶏は「ちゃん」ではなく「さん」付けで(ウサギも「さん」付けあり)
これは食材としていただく感謝の意味を込めて、と思いきや
魚になると「さん」も「ちゃん」も付かない理不尽さ。
家庭で飼われる動物(ペット)が、ちゃん付け基準なのかな。

マルタは、猫が多いことで知られています。
なぜマルタに猫が多いのかというと
歴史的に要塞都市や船の補給基地としてネズミが発生しやすい環境だったため
猫が害獣対策として重宝されてきたからです。
さらに気候が温暖で、外で暮らすのに快適な環境が整っていることも理由の1つでしょう。
もし私の来世が猫だったら、ぜひマルタに住まわせてもらいたい。

セカイゴハンジャーニー