ヨーロッパ

ボスニア・ヘルツェゴビナ|一度見たら忘れられない系(いろんな意味で)

レシピ113 チェヴァピ(Ćevapi)

バルカン半島に位置するボスニア・ヘルツェゴビナは
1992年にユーゴスラビアから独立した国です。
もともとボスニア(北側・中央)とヘルツェゴビナ(南側)は別の地域名でしたが
ユーゴスラビア時代に「ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国」という1つの行政単位だったため
そのままの名前で独立しました。
国は「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦」「スルプスカ共和国」「ブルチコ特別区」の3つに分かれていて
少し独特な統治体制になっています。

食文化は肉料理が中心ですが、香辛料は控えめで
塩・ニンニク・パプリカパウダーといったシンプルな味つけが多く
素材そのものの旨味を引き立てる調理が好まれているようです。
約400年、オスマン帝国の支配下だったため
トルコ系の食文化が色濃く残っているらしい。

チェヴァピは、ボスニア・ヘルツェゴビナを中心にバルカン半島で広く食べられている
細長い、ひき肉のグリル料理。
レピニャという平たいパンにはさんで
生の刻んだタマネギと一緒に食べるのが定番です。


材料(2人分目安)

牛ひき肉300g  400g
羊ひき肉 100g
ニンニク1かけ
小さじ2/3
黒こしょう少々
重曹(省略)小さじ1/4
冷水大さじ2
レピニャ ピタパン2枚
タマネギ少量

作り方

① ボウルに牛ひき肉、ニンニク、塩、黒こしょう、冷水を入れてよく混ぜる。混ぜた肉をラップで包み、冷蔵庫で12時間以上寝かせる。

② 手を湿らせて、①の肉を指サイズの細長いソーセージ状に成形する。

③ 中火で熱したグリルまたはフライパンで、②を全体に焼き色がつくまで焼く。

④ ピタパンは軽くつぶして表面を焼き、③を詰めて、ザク切りして水にさらした生のタマネギを添えたら完成。


今回は羊肉が手に入らなかったので、牛肉100%で作りました。
(ボスニアはイスラム圏の食文化の影響が強いため、豚肉を使わない)

なかなか前衛的なビジュですが、肉の旨味をダイレクトに感じられてイイですなぁ。
余計なものを詰めないシンプルさ、すぐに乾杯案件。
タマネギは、絶対mustです。

16世紀にオスマン帝国が建てたモスタルの古橋は、戦争で破壊されましたが
後に、復興支援によって当時と同じ材料・技法で再建されました。
2005年には「モスタル旧市街の古橋地区」として
ボスニア・ヘルツェゴビナで初めて世界遺産に登録されています。

ボスニア南部にあるヴィェトレニツァ洞窟は
古代ローマ時代から存在が知られている謎多き洞窟。
洞窟内には、目が退化した珍しい両生類などが生息しているのだとか。
見えない世界がまだ残っていると思うと、それだけでロマンですね。

首都サラエボの路上には、赤いペンキのように見える跡が点在しています。
これは通称「サラエボのバラ」と呼ばれ
1990年代のボスニア紛争で砲撃を受けた場所に残った破片の跡を
赤い樹脂で固めてバラのような模様にしたモニュメントです。
戦争の記憶や、その悲惨さを記念館のような特別な場所に入れておくのではなく
日々の暮らしの中に残しておくというあり方に、深い意味があるように感じます。