レシピ31 メニメニヨン(Meni-meniyong)
マリの主食は米とキビ。
南の州では、キビやトウモロコシ粉を練った「ト」が食べられているそうですが
ンから始まる地域名といい、1文字食べ物名といい
アフリカと日本の言葉の用い方の違いをヒシヒシ感じます。
マリは、国土の約3分の2がサハラ砂漠。
農業に適した土地があまりないことから野菜や果物の摂取は少なく
人口の90%以上がイスラム教徒のため、アルコールはNG
その代わりにアッタイという緑茶(砂糖大量投入!)がよく飲まれているそうです。
同じ葉で3杯飲むのが決まりなのだとか(3杯目は、ほぼ砂糖水でしょうね)。
今回は、マリの郷土菓子をご紹介します。
何やら既視感があるビジュ。材料も作り方もシンプルです。
材料(2人分/8個目安)
| 白ゴマ | 1/2カップ |
| ハチミツ | 1/4カップ |
| 無塩バター | 大さじ2 |
作り方
① フライパンにゴマを入れ、焼いて香ばしくする(焦げないように注意)。ゴマは取り出して冷ましておく。
② 小鍋にバターとハチミツを入れ、中火〜弱火で加熱する。泡立ち始めて色が少し濃くなるまで3~5分くらいかき混ぜる。火を止め、①のゴマを加えてよく混ぜる。
③ クッキングシートの上に②を広げる。冷めたら包丁でスティック状にカットする。冷蔵庫に1時間くらい入れ、しっかり固まったら出来上がり。


バターとハチミツの加熱が足りないと柔らかくなってしまい、加熱し過ぎるとガチガチに硬くなるので
泡立ちと色の変化を見逃さないでくださいね。
さぞかし甘いと思いきや、形状が似ている日本の雷おこしの方が甘いと思いました。
水飴と砂糖を使う雷おこしの方が、甘さの立ち上がりと後をひく持続力が強いのかな。
メニメニヨンはゴマが香ばしく、優しい甘味。思っていたより、ずっと美味しかったです。
14世紀のマリ帝国時代、世界最大級の金の産出地でした。
マンサ・ムーサ王が金の流通を掌握していたため、「歴史上最も裕福な人物」と言われているそうです。
イスラム教徒だった王は、メッカ巡礼中のカイロで金を大量にばらまいたため
金の価値が暴落したという記録もあるらしい。
バブリー過ぎる逸話ですね。
マリでは現在も金が産出されており、アフリカ有数の金産出国の1つです。
マリには、ジェンネ旧市街(泥のモスク)やバンディアガラの断崖など魅力的な世界遺産がいくつもありますが
残念ながら治安が非常に悪く、訪れるのは難しいので
マリの素朴なお菓子を片手に、お家でティータイムを楽しみましょう。



