レシピ48 クルトッブ(Қурутоб)
カザフスタン、ウズベキスタンなどと混同しがちな「タン」仲間国。
共通する~タンは、ペルシャ語の地名接尾辞で、〜の土地、〜の場所を意味するらしい。
タジキスタンは、国土の約90%が山岳地帯。パミール高原は「世界の屋根」と呼ばれています。
気候は夏は暑く、冬は厳寒(まるでマンション最上階・角部屋)。
山岳国ということで、登山、スキー、狩猟などを観光事業として推進しているようです。
ペルシャ系民族のタジク人が大多数で、主要産業は綿花栽培とアルミニウム。
タジキスタンの1人あたりの国民総所得は、中央アジアで最下位レベル(2025年データ)で
経済的に厳しい国の1つです。
クルトッブは、肉が手に入らなかった貧しい時代に
野菜と乳製品とパンだけで作れる工夫料理として誕生したそうです。
材料(2人分目安)
| 2枚 | |
| 無糖ヨーグルト | 300g |
| 塩 | 小さじ2 |
| トマト | 1個 |
| 紫タマネギ | 1個 |
| 青ネギ(万能ネギ) | 1本 |
| ひとつかみ | |
| 油 | 大さじ1 |
作り方
① 無糖ヨーグルを鍋に入れ、中火で加熱しながら混ぜ、塩を加えて2~3分加熱する。
② 軽く焼いたパンを食べやすい大きさに手でちぎり、お皿に敷く。上から①の温かいヨーグルトソースをかける。
③ ②の上に、角切りトマト、薄切りして水にさらした紫タマネギ、小口切りした青ネギ、みじん切りしたパセリを散らす。熱した油をかけたら完成。


生野菜やパンに、温めたヨーグルトソースをかけるというのは珍しいかも。
加熱することでヨーグルト臭が減少し、チーズ寄りになりました。
タジキスタンは水資源が豊富なため、水力発電の割合が90%以上で
ウズベキスタン、アフガニスタンなど、タン仲間などに売電しているそうです。
ちなみに、世界で一番水力発電の割合が多い国はブータンです(2023年データ)。
日本からタジキスタンへ行くには直行便がなく、最低でも2回乗り継ぎが必要
便数も少なく、現地の交通も複雑なので、なかなか日本人は行かないと思いますが
山岳好きなトレッカーや秘境好きな旅行者には刺さる国のようです。
パミール・ハイウェイは、タジキスタンからキルギスまで結ぶ約1,200kmのルート(もともとは旧ソ連の軍用道路)。
標高4,000m超え、断崖、氷河など、まさに山あり谷ありの悪路で
「世界で最も過酷な絶景ルート」と言われています。
行った人たちの旅行記をネットで見ましたが、世界の果てのような景色でした。



