レシピ23 ホルトバージ・パラチンタ
(Hortobágyi palacsinta)
ハンガリー料理では、パプリカがたくさん使われます。
それもそのはず、「パプリカ」はハンガリー語。
パプリカ(のもとのトウガラシ)は中南米が原産ですが、コロンブスさんが持ち帰ってヨーロッパに伝わり
ハンガリーで品種改良が行われて、パプリカが誕生しました。
赤パプリカは、カプサンチン、β-カロテン、ビタミンC・E
黄パプリカは、ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンC
が豊富なので、赤パブは抗酸化作用に期待、黄パブは目に良さそう。
パプリカを粉末状にしたパプリカパウダーも、ハンガリー発祥です。
今回ご紹介するパラチンタでもパプリカパウダーが使われています。
ハンガリー料理でパプリカパウダーの代用はよろしくないと思い、買って来ました。
この料理は、煮込んだお肉を焼いたクレープ(パラチンタ)で包んで焼きます。
工程がメンドクサイですが(←正直者の私はハッキリ書く)、頑張って作ります。
材料(2人分目安)
| 鶏もも肉または仔牛肉 | 200g | 
| タマネギ | 1/2個 | 
| パプリカパウダー(①用) | 小さじ1 | 
| トマトペースト | 小さじ1 | 
| 水 | 100ml | 
| 大さじ1 | |
| 塩・こしょう(①用) | 適量 | 
| 油(①用) | 少々 | 
| 小麦粉(②用) | 60g | 
| 牛乳 | 120ml | 
| 卵(②用) | 1個 | 
| 塩 | 少々 | 
| 油(②用) | 小さじ1 | 
| 大さじ1 | |
| 小麦粉(④用) | 小さじ1 | 
| パプリカパウダー(飾り用) | 
作り方
① フライパンに油を熱し、みじん切りしたタマネギをしんなりするまで炒める。細かく刻んだ鶏肉を加えて炒め、色が変わったらパプリカパウダー、トマトペーストを加える。水を加え、弱火で15分ほど煮込む。水切りヨーグルトを加えて混ぜ、塩・こしょうで味を調える。鶏肉と煮汁を分けておく(煮汁はソースに使う)。
② ボウルに卵、牛乳、塩を混ぜ、小麦粉を加えてなめらかになるまで混ぜる。フライパンに油を薄くひき、クレープを2枚焼く。焼けたら冷ましておく。
③ ②のクレープの中央に①の鶏肉をのせ、両端を折りたたんで包んで耐熱皿に入れる。
④ 鍋に①の鶏肉の煮汁と小麦粉を入れて火にかけ、とろみがついたら火を止める。水切りヨーグルトを加えて混ぜる。
⑤ ③にソースをかけ、180℃のオーブンで様子を見ながら数分焼く。表面に軽く焼き色がついたら取り出して、パプリカパウダーをふったら完成。


今回は、オーブンではなく、魚焼きグリルを使用しました。
手間はかかりましたが、今まで出逢ったことがない料理で面白かったです。
味はオムレツ寄りかな??
パプリカパウダーを買ったものの、持て余しそうだったので、使い道を考えてみることに。
肉じゃがなどの煮物に、カレーやスープの隠し味として、肉や魚の下味に、フライドポテト・フライドキチン・サラダに一振り
ソースに混ぜたり、卵焼きに入れたり、お菓子やパン生地に練り込んだり、アイスのトッピングとしても… 
結構いろいろ使えそうじゃないですか。
油に溶けやすいので、分離せずに均一に広がるし、飾り用としても赤くて綺麗ですね。
ハンガリーは温泉大国で、首都ブダペストには100以上の泉源があるそうです。
火山がないのに不思議ですが
パンノニア盆地に位置するハンガリーは、地形的に比較的浅いところに熱源があり
地熱で温められた地下水が自然に湧き出すらしい。
水着着用で混浴、屋外プール型が主流で、医療施設として認定されている所も多いようです。
そうそう、ハンガリーではビールで乾杯しない慣習があるので、訪れる際はお気をつけください。
1848年の独立戦争でハンガリーがオーストリアに敗れた際
オーストリア軍が勝利を祝ってビールで乾杯したという逸話が残っていて
それを快く思わなかった人がたくさんいたようです。
そうした歴史的背景から、今でもビールで乾杯することは避けるのがマナーとされています。


  
  
  
  
