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ブルンジ|淡水魚料理を海水魚料理する

レシピ51 ンダガラ(Ndagala)

ブルンジは東アフリカの内陸部に位置し、四国とほぼ同じ大きさです。
長年にわたる政治の混乱や内戦、そして天然資源もほとんどないため
世界最貧国の1つとして数えられています。
2025年に発表された世界幸福度報告書(幸福度ランキング)で
ブルンジは147か国最下位でした(日本は55位)。

食文化は、煮込み、グリル、揚げものが中心で、スパイスは控えめ。
アフリカ最大級、世界で2番目に深い淡水湖であるタンガニーカ湖に面しているため
淡水魚が日常的に食べられているそうです。
この湖には1,500種以上の魚が生息し、そのうち250種以上が固有種なんだとか。

今回は、アフリカではお馴染みの「ン」始まりの料理を選んでみました。
ンダガラ料理は、タンガニーカ湖産の小型淡水魚を使った煮込み料理。
ンダガラなる魚を日本で入手するのは困難なので
サイズが近い小魚を使用することにしました。


材料(2人分目安)

ンダガラ(干物)  無塩カタクチイワシ(乾燥)25g150g 
タマネギ1個
トマト1個
適量
小さじ1
赤唐辛子少々
60ml

作り方

① フライパンに油を入れて熱し、かたくちイワシを中温で揚げて、油を切って取り出す。

② 鍋に油を少量入れ、薄切りしたタマネギを炒める。しんなりしたら、ざく切りしたトマトを加え、さらに炒める。

③ 塩と刻んだ赤唐辛子を加え、水を加えて軽く煮る。①を加えて、全体を混ぜて味をなじませたら完成。


再現は難しいと思いましたが、強行しました。
そもそもカタクチイワシは海水魚、そのうえ乾燥したものを使用するという荒業。
写真から、やっちゃった感が出ている気もしますが
大丈夫、食べられました(←言い方には気をつけましょう)。

ンダガラは湖魚特有の匂いがあるので、初体験者には苦手に感じることが多いらしいです。
くさやほど攻撃的ではないと思いますが。

ブルンジの国旗の3つの星は、かつて部族間で争いのあったフツ族、ツチ族、トワ族の3つの部族を表しており
統一、労働、進歩という3つの理念を表しています。
しかし、現実はこの理念から乖離かいりしてしまっています。
先の幸福度ランキングだけでなく、フランスの国境なき記者団さんが発表している2025年世界報道自由度指数でも
ブルンジは180か国中125位。
自由・言論の自由が制限されていることがわかります(日本は66位)。
それでも、職業訓練を通して洋裁や養蜂など自力で収入を得る人が少しずつ増えてきていて
援助を使って自分で立ち上がる構造が築かれているようです。