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ベナン|揚げヤムって知ってるかい?

レシピ55 イニャム・フリット(Igname Frite)

ベナンは南北に細長く、南部は高温多湿地帯で、北部は高温乾燥地帯
地域によって気象が異なります。

公用語はフランス語ですが、フォン語、ヨルバ語、アジャ語など50以上の言語があり
普段フランス語を話している人は多くない模様。
日本でベナン人と言うと、ゾマホンさんが有名だと思いますが
ゾマホンさんは南部出身で、フォン語が母語のようです。
2003年に設立した「たけし日本語学校」は、現在もちゃんと存続しているそうですよ。

ベナンの現在の主要産業は、綿花やパームオイルなどの農業製品ですが
ダホメ王国があった17~19世紀は、奴隷貿易で栄えていました。
ベナンのウィダー海岸から南北アメリカなどへ
150年間にもわたり多くの奴隷が連れて行かれました。
実に悲しい歴史ですが、現実にあったことから目を背けてはいけませんね。

イニャム・フリットは、フライドポテトならぬフライドヤムイモ。
屋台で人気の料理で、ビールとの相性も良いのだとか。


材料(2人分目安)

ヤムイモ  サトイモ300g
塩(②用)少々
油(②用)適量
トマト2個
赤唐辛子1本
タマネギ1/2個
ニンニク1かけ
油(④用)大さじ2
塩(④用)少々

作り方

① サトイモの皮をむき、よく洗う。棒状(フライドポテトの形状)に切って、ペーパータオルなどで水気を取る。

② 鍋に油を入れ、①を入れて中火で色がつくまで揚げる。油を切って、塩をふる。

③ ざく切りにしたトマト、赤唐辛子、タマネギをミキサー/ブレンダーで攪拌する。

④ フライパンに油を入れて熱し、③を入れて水分が飛ぶまで加熱してソースを作り、塩で味を調える。②をお皿に盛って、④のソースを添えたら完成。


ヤムイモの代わりにサトイモで作りましたが、ナニコレウマ!(←太字で美味しさを強調)
写真は鉛筆みたいに見えますが、フライドポテトより甘くて柔らかい。土の風味もいいですねぇ。
塩だけでも充分美味しいですが、ご紹介したレシピのピリ辛ソースをつけてもまた良し。

ダホメ王国時代に、アゴジェと呼ばれる世界でも珍しい女性だけの軍隊が実在していました。
8歳前後の志願兵もいた記録があるそうです。
ギリシャ神話に出てくる女性軍隊アマゾンにイメージを重ねたヨーロッパの人々から
「ダホメのアマゾン」と呼ばれていたのだとか。
アゴジェさんを描いた映画も作られました。

ベナン発祥の宗教と言われているのがブードゥー教です。
映画などで描かれた影響で、ブードゥー教=黒魔術と思う人も多いようですが、それは誤解。
ブードゥー教では、自然物には精霊が宿ると考えられています。
ブードゥー教の聖地と呼ばれているヘビ寺には実際にヘビがいて
ヘビは、”夜になると寺から出て町を巡り、朝に寺に戻る”とされているのだとか。
1月10日は「ブードゥーの日」として祝日に制定されています。