アフガニスタン|米にレーズン問題

レシピ37 カブリ・プラウ(قابلی پلو)

アフガニスタンは、パキスタン、イラン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、中国に囲まれた内陸国。
雨が少なく、昼夜の寒暖差が大きい気候です。
長きにわたる紛争・内戦、そして2025年8月には地震が起き、甚大な被害が出ました。

「武器ではなく、大地に命の水を」と願い、医療だけでなく用水路の建設など
アフガニスタンで、長年人道支援を行った医師の中村哲先生をご存じの人もいらっしゃると思います。
先生の言葉の中に”裏切られても、裏切り返さない”というのがあったそうですが
私のような、”やられたら百倍返し”とすぐに思ってしまう器の小さな人間には
人道支援など到底出来そうにありません。
せめて、”目には目を、歯には歯を”くらいでとどまれるよう精進せねば。

カブリ・プラオは、ニンジンとレーズンがのった肉入り炊き込みご飯。
ニンジンの原産地がアフガニスタン周辺だって、ご存じでした? 私は知りませんでした。
もともとオレンジ色のニンジンはなく、白や紫色が主流で
伝来先のオランダで品種改良され、オレンジ色が誕生したらしいです。


材料(2人分目安)

バスマティ米  米1合
ラム肉 牛ロース肉250g
タマネギ1個
油(①用)大さじ1
水(①用)400ml
黒カルダモン  ジンジャーパウダー小さじ1/4 1粒
シナモン  バニラエッセンス数滴+レモン汁小さじ1/2+砂糖小さじ2/3 小さじ1/2
クローブ  紅茶のティーバッグ1つ ※紙製2粒
クミン  カレー粉小さじ1/2
適量
黒こしょう少々
油(③用)大さじ2
ゴマ油小さじ1
ニンジン小1本
レーズン30g
アーモンド20g
松の実10g

作り方

① 鍋に油を入れて熱し、薄切りしたタマネギをあめ色になるまで炒める。角切りした牛肉を加えて表面を焼きつける。ジンジャーパウダー、{バニラエッセンス+レモン汁+砂糖}を合わせたもの、カレー粉、塩、黒こしょうを加え、水を注ぎ、弱火で40分くらい煮込む。紅茶のティーバッグは煮込みの時に5分くらい入れて取り出す。牛肉だけ取り出し、煮汁は濾して取っておく。
※紅茶は、チャイ系かアールグレイ、必ず紙製のティーバッグを使ってください(プラ製はNG)

② 洗った米を①の煮汁+炊飯器の1合目盛りまで水を足して炊く。炊き上がったら軽く混ぜて蒸らす。

③ フライパンに油とゴマ油を入れて熱し、千切りした(ピーラーを使うと楽)ニンジンを炒める。レーズン、カットしたアーモンド、松の実を加えてさらに炒める。香ばしくなったら火を止める。

④ お皿に②の米を盛り、③のニンジン、レーズン、アーモンド、松の実を散らし、中央に①の牛肉を置いたら完成。


今回は、白米+もち麦を使いました。

未知との遭遇なお味。
デザートではない料理に甘いものを入れる行為、例えば、酢豚の中のパイナップルは賛成派なのですが
これはどうなのでしょうか。細長パラパラ米であれば、レーズンは合うと思います(←言葉を選ぶ私)。

アフガニスタンは海を持たないことから(一部地域では、川魚が食べられているようですが)
魚介料理は一般的ではないようです。宗教も関係しているかもしれませんね。