モナコ|ジャンおじさんって誰よ

レシピ47 バルバジュアン(Barbagiuan)

モナコは、地中海に面した世界で2番目に小さな独立国。
富裕層が多く住んでいるイメージがありますが
そのイメージ通り、お金持ちの国です。
大半が外国籍の人で、モナコ国籍の人は1/4程度だそう。
所得税が課されない「タックス・ヘイブン」(税金天国)制度があり
これが富裕層が集まる大きな要因と言われています。

モナコと言えばF1グランプリですよね。
公道を閉鎖して行われるモンテカルロ市街地コースが有名です。
F1以外にもマラソンや国際陸上大会などの世界的イベントを開催しており
市民参加型のスポーツも推進しています。
スポーツ振興に対する総合的な取り組みが高く評価され
2025年、世界スポーツ首都に認定されました。

フランスとイタリアに隣接しているので、モナコの食文化は両国の影響を受けています。

今回ご紹介するバルバジュアンの語源は諸説あり
ジャンおじさんがラビオリを揚げた料理(Barba=おじさん+Giuan=ジャン(人の名前) という説と
揚げた形がジャンのひげに似ていたという2つが主な説です。

今回はコマツナで代用しましたが、フダンソウは地中海沿岸で年中育つ野菜で、モナコでは身近な食材です。


材料(2人分目安)

小麦粉125g+卵1個+オリーブオイル大さじ1+水大さじ1+塩少々  餃子の皮 ※市販品8~10枚
フダンソウ コマツナ100g
ホウレンソウ50g
タマネギ1/2個
ニンニク1かけ
1個
パルメザンチーズ大さじ2
オリーブオイル小さじ1
塩・こしょう適量
適量

作り方

① ゆでて水気を絞って刻んだコマツナとホウレンソウ、みじん切りしたタマネギ、すりおろしたニンニクをオリーブオイルで炒め、塩・こしょうを加え、ボウルに取り出して冷めたら、溶いた卵とパルメザンチーズを混ぜる。

② 餃子の皮の中央に①をのせ、半分に折りたたみ、ふちをしっかり閉じる。

③ 170〜180℃の油で、きつね色になるまで揚げ、油をきったら完成。


少なめの油で揚げ焼きしました。
つい、皮のふちをギザギザさせたくなりますが、モナコではギザなしです。
揚げ餃子みたいな味かと思ったら、だいぶ違って、さっぱりしています。
形状が似ているホーショールは、こちらモンゴル

モナコの主要産業は観光、金融業、資産管理業。もうマネーの匂いがプンプンですね。
かつては、カジノが国家収入の9割を占めていたそう(現在は5%以下)。
1863年開業のカジノ・ド・モンテカルロは
フランスのオペラ座を設計した建築家シャルル・ガルニエさんによるもの。
現地の人は、法律で入場が禁止されているんですって。
このカジノで1913年、ルーレットで26回連続で黒が出た「モンテカルロの誤謬ごびゅう」と呼ばれる出来事があり
大金が舞い、多くのギャンブラーが莫大な金額を失いました。
ずっと黒が出ているからと言って、次が赤とは限らない。
ギャンブルでは(も)、思い込みや熱くなるのは禁物ですね。