トリニダード・トバゴ|センターはひよこ豆

レシピ36 ダブルス(Doubles)

カリブ海最南端、トリニダード島とトバゴ島の2つの島から成る国。
ドラム缶から作られた打楽器スチールパンやカリプソ音楽、カーニバル(世界3大カーニバルの1つ)が有名なので
観光業が軸なのかと思いきや
実は、カリブ最大の石油と天然ガスの産出国であり、エネルギー関連が主要産業です。

世界最大の天然タール湖と言われているピッチ湖があり
湖にたまるアスファルトは、1千万トンにも及ぶとか。
耐久性が高いことから、このアスファルトはアメリカや中国などの空港滑走路に使われた事例があるそうです。

ダブルスは、2枚の平たい揚げパン風のものの上にひよこ豆のカレーをのせた料理。
2枚だからダブルスなんですね。

ダブルスの生地は、小麦粉、ベーキングパウダー、ドライイースト、砂糖、塩、ターメリックなどで作りますが
今回はナンで代用。スパイス類もだいぶ省略(ターメリックとガラムマサラ分はカレー粉に統合)しています。


材料(2人分目安)

ナン ※市販品1枚
カレー粉(①用)小さじ1/2
ジンジャーパウダー小さじ1/4
油(①用)少量
ひよこ豆200g(正味)
油(②用)小さじ2
カレー粉 (②用)小さじ1/2 小さじ2
ターメリック小さじ1/4
クミン 黒こしょう小さじ1/2+パプリカパウダー小さじ1小さじ1/2
ガラムマサラ小さじ1/2
ニンニク1かけ
タマネギ1/4個
バンダニアまたは香菜  セロリの葉+パセリ少々少々
塩・こしょう適量
適量
キュウリ(飾り用)

作り方

① ナンを4等分にカットし、カレー粉とジンジャーパウダーを少量の油で溶いたものをナンの表面に塗る。フライパンに油を入れて熱し、ナンを両面揚げ焼きして、油を切って取り出す。

② フライパンに油を入れて熱し、みじん切りしたニンニクとタマネギ、カレー粉、{黒こしょう+パプリカパウダー}を合わせたものを炒める。

③ ②にひよこ豆(水煮は汁を切る)を加え、水をひたひたになるくらいまで注ぎ、弱火で20分ほど煮込む。豆の一部をつぶしてとろみを出し、塩・こしょう、みじん切りしたセロリの葉+パセリを加える。

④ お皿に①のナンを2枚並べ、③を中央にたっぷりのせる。千切りし、水気をしぼったキュウリを上に飾ったら完成。


“違う 違う そうじゃない”が聴こえてきましたが(オリジナルから相当離れている自覚はある)
これはこれでメッサうまいから、いいんじゃない?これで。

トリニダートの語源は、キリスト教の「三位一体」
トバコは、「タバコ」に発音が似ているなぁと思ったら
やはりタバコが由来でした(先住民が島でタバコを栽培していた説が有力)。

19世紀、植民地政府が、住民のコミュニティの結束・反抗の象徴である太鼓の使用を禁止したため
太鼓の代わりにスチールパンが作られました。音を奪われて、新たな音を作ったんですね。
昔、日本でスチールパンの演奏を至近距離で観たたことがありますが
音階配置が順番ではなくバラバラなので、慣れるまで大変そうだと思いました。