レシピ49 ボクスティ(Boxty)
ハロウィン時期を中心に、アイルランドでよく食べられているのがボクスティ。
「これが作れないとお嫁に行けない」と言われるほどド定番な料理です。
ハロウィンは、アイルランドやスコットランドなどのヨーロッパに住んでいた
古代ケルト人のサウィン祭が起源と言われています。
サウィンは「夏の終わり」の意味で、もともとは秋の収穫を祝うお祭りでした。
同時に10月31日は、ご先祖さまがあの世から現世に戻って来る日と考えられていて(日本のお盆と同じですね)
その日、悪霊が一緒に来て悪さをしないように、仮面をかぶるなどの仮装をしたのが始まりとされています。
カボチャが登場するのは、アイルランドのジャックさんの物語が関係しています。
ハロウィンの日、ジャックさんは魂を奪いに来た悪魔に出会いますが、魂を取らないことを悪魔に約束させます。
しかし、素行の悪かったジャックさんは天国に行けず、(魂を取らない約束をしたため)地獄にも入れないため
カブ(ルタバガ)をくり抜いて作ったランタンに灯を灯し、さまよっているというのが物語のあらすじです。
カブからカボチャに変わったのは、アイルランドからアメリカにハロウィンが伝わった際
アメリカ人はカブに馴染みがなく、カボチャの方が手に入りやすかったためと言われています。
まりゃ作カボチャランタンは→サイドノート
材料(2人分目安)
| ジャガイモ | 2個 |
| 小麦粉 | 80g |
| 塩 | 少々 |
| ベーキングパウダー(省略可) | 小さじ1/4 |
| 油 | 適量 |
作り方
① 生のジャガイモをすりおろし(60%くらい)、余分な水分をしぼる。残りの40%分のジャガイモをゆでてつぶし、ボウルに入れる。
② ①に小麦粉(量は調整してください)、塩、ベーキングパウダーを加えて混ぜる。{牛乳+酢/レモン汁}を合わせたものを少しずつ加えながら、パンケーキ生地のような粘度に調整する。
③ フライパンに油を入れて熱し、中火で両面を黄金色になるまで焼く。バターをのせて青ネギを散らしたら完成。


今回、飾りはアサツキを使いました。
小麦粉と牛乳の分量は生地の様子を見ながら調整ください。
モチモチ洋風チヂミといった感じです。ほっこりするお味で、私は好きです。
日本やアメリカでは、ハロウィンの時期はカボチャ料理が目白押しですが
アイルランドでは、ハロウィンの日はジャガイモ料理がよく食べられるそうです。
ジャガイモの収穫時期がハロウィンの頃だからですね。
アイルランドは、在来種のヘビがいない珍しい国です。
氷河期のアイルランドは爬虫類が暮らすには寒過ぎて
氷河期後は海に囲まれていたため、ヘビが渡って来られなかったことが大きな理由とされています。
また、アイルランドにキリスト教を広めた聖人聖パトリックさんが
ヘビを海に追いやったという神話もあります。
パトリックさんは、ヘビが苦手だったのでしょうかね。
アイルランドは紅茶大好き国。
1797年創業【The J&G Campbell’s】さんの
「Campbell’s Perfect Tea」(茶葉はケニア産、製造はアイルランド)が好きなのですが
ネットでの取り扱いがほぼなく、セレクトショップなど実店舗で見つけた時に購入しています。
缶もオシャレでオススメです~。



